他人から言葉で非難された時の対処法

他人から言葉で非難されたときには、心を落ち着けて感謝せよ。ともに修行する人々に対するすさんだ心を断て。善いことばを発せよ。その時にふさわしくないことばを発してはならない。人々をそしることを思ってはならぬ。

『スッタニパータ』第4章973

他人から非難された時には

日常生活において、人間関係というものはとても複雑で難しいものです。ほんの些細な出来事から、大きな揉め事に発展することはよくあることです。言い争いになり、場合によっては人間関係が崩れてしまうことも少なくありません。

他人とのかかわりあいの中で、自分自身が言葉をつつしみ、行動に気をつけて接しているつもりでも、すべてがうまくいくわけではありません。ふとした表紙に相手の逆鱗に触れて、怒りを買ってしまうこともあるでしょう。

もし、相手を怒らせてしまい、非難されるようなことがあった時、どんな風に対処したらいいでしょうか。

ブッダは、そんな時には「心を落ち着けて感謝せよ」と説いたのです。

ケンカや争いごとは、一方が攻撃をするだけでは成立しません。例えば、相撲を取るためには必ず相手が必要で、一人では相撲を取ることができません。そのように、攻撃をされた側も攻撃を仕返し、両者が同じ土俵の上に立つことでケンカが成立してしまうのです。

つまり、同じ土俵に上がらなければケンカは成立しません。相手のペースに巻き込まれず、平常を保つことが大切です。

そして「感謝」するとは、相手の言葉を受け入れるということです。「ありがとう」とお礼を言う必要はありません。これが相手の本心だと理解することです。

大切なのは、何度も言いますが、相手のペースに合わせて言い返さないこと。非難を受けたからと言って非難を言い返すのではなく、怒りですさんだ心を捨てて、その時に適切な言葉を考えて選びとり、気をつけて発言することです。

もし、相手の言葉に対して敵意を持って対峙するようなことがあれば、それは相手の心にも同じ怒りを生み出すことになり、また自分に返ってくることになります。

怒りを怒りで返し、悪を悪で返すことは、そこに負の連鎖が生まれ、終わることがありません。

この負の連鎖を自ら断ち切ることのできる人になるようにしましょう。