言葉の使い方には注意!口は災いの元

人は生まれたときには、実に口の中には斧が生じている。

愚者は悪口を言って、

その斧によって自分を斬り割くのである。

『スッタニパータ』

口は災いの元

言葉は、時には凶器になります。人を傷つけ、自分自身を傷つけることができるのが、ことばの持つ悪しき力です。

ブッダは、人は生まれた時には口に斧が生じていると言いました。斧は凶器です。人を傷つけることができる凶器が、生まれた時に口の中に現れるのです。

つまりどういうことかと言うと、ことばによって人を傷つける力は、後天的に身についてくるのではなく、生まれながらにして言葉によって人を傷つける力を持っているということです。

子どもを見ているとよくわかります。子どもは思ったことをそっくりそのまま相手に言います。ところが、その言葉が相手を傷つけるということを本人は気づいていません。無邪気な笑顔で言葉を用いて、口の中に持っている斧を振り回しているのです。そしてまた、その言葉を使うことによって自分自身が傷つくことを知りません。

子どもの言葉に「悪意」はないかもしれません。しかし、悪意はないからこそ、自分の言葉には気をつけなければいけないのです。

ニュースを見ていても、政治家や芸能人の失言が目立ちます。その時に「悪意はなかった」とか「そんな意味ではなかった」とか「傷つけるつもりはなかった」と弁護しますが、悪意があろうとなかろうと、他人を傷つけ迷惑をかけたことには変わりがありません。

「意図せず」に他人を傷つけることができるのが、「人は生まれたときには、実に口の中には斧が生じている」ことの真意なのです。

人の本質は「悪」

このように、意図せずとも言葉によって他人を傷つけることができることを考えると、人間の本質は「悪」であると言えるのではないでしょうか。

だからこそ、自分自身の行動を制御して、口は特に慎まなければいけません。

人は言葉を巧みに操って、論理的に他人を攻撃することができます。

さらに言えば、言葉によって人を殺すことさえできます。

斧が木を切るために重要な道具であるように、言葉も使い方によっては人を助けることにもつながります。

生まれ持った「言葉」という斧を、人を傷つけるために使うのではなく、人を助ける道具として使うように心がけましょう。