ニュースを見ないほうが気持ちが整う

ニュースを見るのはしんどい

情報化社会といわれる近年、あふれんばかりの情報から必要なものをいち早く入手して、ビジネスや生活に活かしていくことが求められています。

 

そんな中、私は最近、ニュース番組をあまり見ないようにしています。

理由は簡単。

「しんどいから」

ニュースを見るのはしんどい

例えば番組の中で「感染者○○名」と報道されると、そのたびに不安な心が起こります。
有名人が亡くなったと報道されれば悲しい感情が起こります。
政治を見ては、一般人には優しくないように感じる政策に怒りを感じます。
便利グッズが紹介されれば欲がわいてきます。
日経平均の上げ下げに、毎日毎日一喜一憂します。

ほんの数分のニュースの間に、不安や怒りや欲など、たくさんの感情が次々に繰り返して生み出されます。

あふれる情報を処理しなければいけないニュース番組がかなりの労力に感じるのは、私だけではないのではないでしょうか。

社会の状況を把握するためにはテレビでもネットでもニュースを見ることはとても重要なことです。しかし私の場合、それが苦痛で仕方がないのです。

感情は心が生み出している

もう少し言うと、例えば昨今のコロナ禍の中で、コロナウイルス感染拡大を止めるために、お店の営業を停止して外出自粛して「経済をストップさせる派」と、ある程度の感染拡大は仕方がない、「経済を回す派」の議論は決着がつくことがありません。この決着のつかない議論がもう一年近く続いています。そしてこれに関連してSNSではたくさんの人が意見を展開し、挙句の果てには議論を離れて誹謗中傷にまで至ることもあります。自分がしなければいけないことは、手洗いうがいやマスクの着用などといったことで、今までとほとんど何も変わらないのに、賛否に分かれて過激に言い争うことにどんな意味があるのでしょうか。

今の時代、情報量があまりにも多すぎます。そして私たちは、それらの情報に惑わされて苦しんでいるのです。

コロナウイルスが中国で発生したとわかった時、ほとんどの店舗から石鹸や消毒液がなくなりました。トイレットペーパーやティッシュの輸入がとまるというデマが流れた時には、山積みにされていた商品が一つも残っていませんでした。そしてこれらがもとで、各地では店員さんとお客さんとの間でもめ事が起きました。

まさしくこの状況は、人間の浅はかさを映し出しています。

そしてこの原因は、まぎれもなく、情報に惑わされている人間の心が起こしたものです。自分勝手な考えで、怒りや欲望を起こし、欲望のままに行動することで、混乱が混乱を呼び、コロナ禍gあいつまでたっても収まらず、いつまでたっても安心できる生活が戻らないのです。

自己をコントロールすること

ブッダは、こんな言葉を残しておられます。

自己こそ自分のである。

他人がどうして自分の主であろうか。

自己をよくととのえたならば、

得難き主を得る。

『ブッダの真理のことば』

悩み苦しみというのは、自分の心の中から現れます。

怒りや欲望などの煩悩も、喜びや楽しみなどの感情も、自分の心が作り出しています。そして、今自分が見ている世界も、自分の心が作り出しているものなのです。

だから、自分の心は他の誰でもなく自分でコントロールしなければいけません。事故を起こさないように気をつけて車を運転するように、自分自身の心をよく見てうまくコントロールすることで、よりよい生活が開けてくるのです。

ところが、それがなかなか難しいものです。車なら、ガソリンが少なくなればランプがついて教えてくれるし、最近では危険を察知して自動でブレーキをかけてくれるものまであります。しかし、自分の心はそうはいきません。腹を立てても自分で気がつかなければいつまでも怒り続け、魅力的なものがあればあちこちふらふらとわき見をしてしまいます。自分の心を操作することに集中できないので、苦しみという事故を起こしてしまうことになるのです。

苦しみから離れる

私にとって世の中の情報はあまりにも多すぎます。

そして、それらによって惑わされ、心を制御しきれないから、しんどく感じるのだと気がつきました。

自分の心を惑わし、煩悩を生み出すもととなっている環境からは離れることが一番です。

私にとってはニュース番組がそれであり、これを離れることで私の心は依然と比べてずっと穏やかになりました。

毎日毎日「感染者○○名」といわれたからといって、何を思うこともありません。私がやるべきことは今までと変わらず、手洗いうがいです。

国会が混乱しても、日経平均が下がっても、私がやるべきことは、ただ今の一瞬を生きることです。

情報に惑わされず、自分の心をしっかりと整えることを心がけましょう。

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