お念仏の入り口「広開浄土門」
山門の前には「広開浄土門」と書かれた石碑が建っています。
これは善導大師『観経疏』の中にある言葉です。
十方恒沙の仏
六通をもって我を照知したまえ
今、二尊の教えに乗じて
広く浄土の門を開かん
『観経疏』は、『観無量寿経』というお経を解説した善導大師の書物です。
この『観無量寿経』の中でお釈迦様は、韋提希という人に対して、阿弥陀仏のおられる極楽浄土という世界に生まれるための教えを説かれました。その教えとはお念仏の教えのことで、南無阿弥陀仏のお念仏によってすべての人は阿弥陀仏の力によって救われるということです。
そのことについて善導大師は、今まさに、浄土の法門が開かれるのであると言ってお経の解説をされました。
浄土の法門が開きその教えを信じることは、自力修行から他力念仏の道をすすんで阿弥陀仏の救いにあずかり、極楽浄土に往生する道を行くことです。
そのように、お寺の門をくぐるときには煩悩を捨て去り、心静かにお念仏を申してお参りいただけたら幸いです。